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【初心者必見】UNIX入門:3ステップで始めるUNIXの基本操作と学習のポイント
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「UNIXって聞いたことがあるけど、なに?」
「UNIXを勉強したいけど、何かすればいいの?」
このように考えている人は、多くいます。中には、UNIXという言葉は知っているものの、実際にどのようなものか知らない人もいるほどです。
UNIXは高度な技術者が使うものというイメージがありますが、基本を理解すれば初心者でも活用できます。機能性と安定性の面から見ても、学ぶ価値は非常に高いといえるでしょう。
そこで今回は、入門編として「UNIXの基本」を解説します。UNIXを学習するにあたって知っておきたい「オススメの勉強法」や「勉強のポイント」も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
監修者
古里 栄識
クラウドエンジニア/RareTECHメイン講師
慶應義塾大学理工学部卒業。フリーランスエンジニアとして活動後、AWS Japanに入社。現在は、RareTECH講師としての登壇や、法人向けIT研修講師として勤務。情報処理安全確保支援士。
UNIX入門:そもそもUNIXとは
そもそもUNIXってなに? と考えている人もいるでしょう。まずはUNIXについて、以下の4つにわけて解説します。
- UNIXの歴史と誕生秘話
- UNIXの特徴
- UNIXとLinuxの違い
- UNIXとWindowsの違い
UNIXの歴史と誕生秘話
UNIXは、簡単にいえばOSです。1960年代後半、アメリカのAT&Tベル研究所で開発されました。当時は大型コンピュータが主流でしたが、UNIXは小型コンピュータで動作するように設計された経緯があります。
UNIXはマルチタスク、マルチユーザー、ネットワーク機能といった当時では革新的な機能を搭載していました。これにより、複数のユーザーが同時にコンピュータを使用できる他、複数のプログラムを同時に実行することも可能になったのです。
さらにモジュール構造を採用しているため、必要に応じて機能を追加したり、削除したりもできます。
こうした経緯から、UNIXはさまざまな用途に利用されるようになり、今日に至ります。
UNIXの特徴
UNIXは、以下の3つの特徴があります。
- マルチタスク:複数のプログラムを同時に実行できる
- マルチユーザー:複数のユーザーが同時にコンピュータを使用できる
- ネットワーク機能:他のコンピュータと簡単に接続できる
こうした機能によって、UNIXはサーバーやネットワーク機器などに広く利用されています。ネットワークエンジニアを目指すのなら習得した方が良いのも納得です。
UNIXとLinuxの違い
UNIXと似ているものにLinuxがあります。Linuxは、UNIXを模倣して開発されたオープンソースのOSです。両者は基本的な機能や構造が似ていますが、以下のようにいくつかの違いがあります。
項目 | UNIX | Linux |
開発元 | AT&Tベル研究所 | オープンソースコミュニティ |
ライセンス | 商用ライセンス | オープンソース |
種類 | さまざまな種類がある | カーネルを中心に、さまざまなディストリビューションがある |
コマンド | 独自のコマンド体系 | UNIX由来のコマンド体系 |
ファイルシステム | 独自のもの | さまざまな種類のものに対応 |
GUI | X Window Systemなど | さまざまな種類のものに対応 |
用途 | サーバーやネットワーク機器などに広く利用 | サーバーやネットワーク機器、デスクトップPCなど幅広く利用 |
価格 | 商用ライセンスの場合は高額 | 無料 |
有料・無料を含め、比較すると違いが良くわかります。特にライセンス関係は重要なので、UNIXとLinuxを使う際は気を付けましょう。
UNIXとWindowsの違い
Windowsは、マイクロソフトが開発したOSです。両者には、以下のような違いがあります。
項目 | UNIX | Windows |
開発元 | AT&Tベル研究所 | マイクロソフト |
ライセンス | 商用ライセンス | 商用ライセンス・家庭用ライセンス |
種類 | さまざまな種類がある | 1つの種類 |
コマンド | 独自のコマンド体系 | コマンドプロンプトは存在するが、GUIが主流 |
ファイルシステム | 独自のもの | NTFS |
GUI | X Window Systemなど | 独自のGUI (Windows GUI) |
用途 | サーバーやネットワーク機器などに広く利用 | パソコンやタブレットなどに広く利用 |
価格 | 商用ライセンスの場合は高額 | 比較的安価 |
代表的な製品 | Solaris、HP-UX、AIX | Windows 10、Windows 11など |
最も大きな違いは、GUIかどうかです。WindowsやMacを使い慣れている人は、初めてUNIXを使うと最も戸惑う部分でしょう。
UNIX入門:3ステップで始めるUNIX操作
UNIXを使ううえでまず知っておきたいのが、操作方法です。学習の際は、以下の手順で慣れていきましょう。
- システムを理解する
- 基本コマンドを習得する
- 簡単なスクリプトを作成する
Step1.システムを理解する
UNIXは、他のOSとは異なる独特の構造を持っています。そのため、まずはUNIXの基本的な仕組みや、ファイルシステムの構造から理解するようにしましょう。特に以下の内容は重要です。
- ディレクトリとファイル:UNIXでは、すべてのデータをディレクトリと呼ばれる階層構造で管理します
- コマンド:UNIXは、コマンドと呼ばれる指示文を使って操作をします
- シェル:シェルは、ユーザーとUNIXシステムの間を取り持つインターフェース
どれもUNIXの根管部分になります。特に階層構造は非常に重要なので、必ず理解しておきましょう。
Step2.基本コマンドを習得する
UNIXの基本的なシステムを理解できたら、次に基本コマンドを習得します。
UNIXはGUIではないため、操作するためにはコマンドを入力しなければいけません。ファイル操作やディレクトリ操作、ユーザー管理といった基本コマンドを覚えていきましょう。
具体的には、以下のコマンドです。
- ファイル操作:ls、cd、mkdir、rmdir、cp、mv、rm
- ディレクトリ操作:pwd、tree
- ユーザー管理:su、adduser、deluser
これらの基本コマンドを使いこなせるようになれば、UNIX操作をスムーズにできます。UNIXを学習するうえで非常に重要なので、覚えるまではメモ書きなどをしておくと良いでしょう。
Step3.簡単なスクリプトを作成する
コマンドを覚えたら、次に簡単なスクリプトを作成してみましょう。複雑な作業を自動化できるため、メリットも大きい方法です。
例えば、毎日のバックアップを自動で行うスクリプトを作成すれば、手動の手間を省けます。自分の作業を効率化するスクリプトを作成すると、UNIXの真価を実感できます。
初心者にとって達成感と成長度の両方を感じられる最適な方法なので、オススメです。
UNIX入門:UNIXを学ぶオススメの方法3選
UNIXを学ぶ方法は、さまざまなものがあります。中でも初心者にオススメなのは、以下の3つです。
- 独学
- 学習サイト
- プログラミングスクール
独学
UNIXは、独学でも習得できます。自分の興味やスケジュールに合わせて学習を進められるため、自己管理ができる人ほど向いている学習方法です。良く利用されている方法は、以下の2つになります。
- 本
- 動画
近年はブログやYouTubeなど、無料で学べる媒体が多くあります。通勤や休憩時間といった隙間時間を活用すれば、自分に必要な情報を集中して学べるでしょう。
学習サイト
学習サイトもオススメです。本や動画よりも効率的に知識を身につけられます。初心者向けのわかりやすい教材や動画が多く提供されているので、自分に合ったものを選べば習得は難しくないでしょう。代表的なサービスは、以下の2つです。
- Udemy
- Codecademy
これらの学習サイトで提供されている講座の中には、ステップバイステップでUNIXの基礎を学べるものがあります。実践的なスキルも身につけられるため、効率的に学びたい人にオススメの方法です。
プログラミングスクール
プログラミングスクールでUNIXを学ぶ方法もオススメです。コストはかかりますが、プロから直接学べるため、確実にスキルを習得できるメリットがあります。わからない部分があっても、質問すればすぐに解消できる点も嬉しいポイントです。
近年は完全オンライン型のスクールもあるので、通学する手間もありません。確実にUNIXのスキルを身につけたい人にオススメの方法です。
UNIX入門:UNIXを使いこなす3つのポイント
UNIX初心者がUNIXを使いこなすには、意識したいポイントがあります。特に以下の3つは重要です。
- 基本をしっかり理解する
- 実践を通して学ぶ
- 情報収集を怠らない
基本をしっかり理解する
まず、UNIXの基本をしっかり理解しましょう。基本が理解できていれば、他の操作もスムーズに進められるためです。基本さえできていれば、応用も怖くありません。
例えば、ファイル操作やコマンドラインの基本を理解できていれば、日常の作業を効率化できます。工夫して最適な環境を作るのも可能でしょう。
基本が大切なのはUNIXも同じです。まずは基本を理解するように学習を進めてください。
実践を通して学ぶ
UNIXは基本だけでなく、実践も大切です。積極的に実践し、経験を積んでいきましょう。実際に操作するからこそ理解できる部分が、多くあるためです。
例えば、仮想環境を使って実際にコマンドを入力し、動作を確認するとします。この場合、実践的なスキルが身につくのはもちろん、UNIXの操作そのものにも自信が持てるようになります。エラーが起これば、対処・解決の経験も得られるでしょう。
実際に手を動かした経験は貴重です。実践で活かせるスキルがあると証明するためにも、積極的に実践していってください。
情報収集を怠らない
アンテナを張り続け、情報収集を常にし続けることも大切です。IT技術は日々進化しており、新しい情報や技術が次々と出てきます。時代に遅れないように、ITに関する情報を集められるようにしておきましょう。
例えば、最新のUNIX関連の書籍やWebサイトを定期的にチェックするといった方法があります。見つけた情報を元に、スキルや知識をアップデートするのも忘れてはいけません。
最先端のスキルや知識を身につけ、UNIXを扱えるエンジニアを目指しましょう。
UNIXの基本をマスターして入門を卒業しよう
UNIXを習得したいと考えている人は、まず入門編として基本を理解するところから始めましょう。特にLinuxやWindowsとの違いは、UNIXを理解するうえで欠かせません。
また、UNIXを学習する際は、独学や学習サイト、プログラミングスクールなどさまざまな方法があります。それぞれ向き不向きがあるため、自分に合った方法で学び、UNIXのエキスパートを目指してくださいね。
もしUNIXを1人で学習できるか不安という人は、プログラミングスクールでの学習も検討しましょう。中でも、オンラインスクールの「レアテック」がオススメです。代替の効かない希少型エンジニアとして活躍できる「一生モノ」のスキルと知識を学べます。年齢や経験を問わず、卒業後に活躍している先輩エンジニアが数多くいます。さらに、転職サポートの無期限延長保証も実施中です。無料体験授業や個別カウンセリングも実施しているので、まずは気軽にお問い合わせください。
よくある質問
LinuxとUNIXとの違いは何ですか?
UNIXは、ミニコンへの搭載を目指し、学術研究や開発を目的に作られた経緯があります。一方のLinuxは、学生の趣味の範囲でビジネス目的に作られています。それぞれ経緯が異なるため、主にライセンス部分で大きな違いがあると認識しておきましょう。
UNIXはIT用語で何ですか?
UNIXは、マルチタスク、マルチユーザーを実現したOSの1種です。UNIXをベースにした多くの派生OSを含む総称として使われるケースもあります。
UNIXは現在でも使われている?
以下で使われています。
- MacOS
- AIX
- HP-UX
- Solaris
他にもWebサーバーのほとんどがUNIX系です。市場用途は非常に高いOSといえるでしょう。
UNIXは何言語ですか?
UNIXはC言語が使用されています。今日、UNIXが幅広い場面で利用されているのは、C言語によるものも大きいといえるでしょう。