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必見!プログラミング初心者でもできるECサイトの作り方 | 注意したいポイントもあわせて解説
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「プログラミング言語でECサイトを作りたい」
「自分でECサイトを作りたいけど、プログラミングなんて難しそう……」
このように考えている人は多くいます。ECサイトを作るのは難しいように感じますが、実はプログラミングの知識さえあれば、案外サクッと作れてしまいます。イメージしているより難しくないのです。
そこで今回は、「ECサイトをプログラミングで作る方法」を解説します。作る際に知っておきたい注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
監修者
古里 栄識
クラウドエンジニア/RareTECHメイン講師
慶應義塾大学理工学部卒業。フリーランスエンジニアとして活動後、AWS Japanに入社。現在は、RareTECH講師としての登壇や、法人向けIT研修講師として勤務。情報処理安全確保支援士。
ECサイトはプログラミングだけで自作できる
ECサイトの作り方を知る前に、まずは自作する方法を知っておきましょう。以下の5つにわけられます。
- カートASP
- オープンソース
- ECパッケージ
- クラウドEC
- フルスクラッチ
カートASP
カートASPは、比較的小規模なECサイトに向いているツールです。プログラミングの知識が少ない初心者でも、ECサイトを簡単に構築できる特徴があります。
あらかじめ用意されたテンプレートを使うため、コードを書く手間も必要ありません。素早くサイトを立ち上げたい場合に重宝します。
代表的なサービスは、ShopifyやBASEです。既存の機能やデザインのみしか使えないデメリットはあるものの、初めてECサイトを構築する場合は参考になるでしょう。
オープンソース
オープンソースのECサイト構築ツールを利用すれば、プログラミングで自由にカスタマイズが可能です。利用条件さえ守っていれば、無償公開されているプログラムを自由に利用できるのはもちろん、カスタマイズもできます。
機能の追加やデザインの変更も柔軟に対応できるため、中規模~大規模なECサイトに向いています。
ECパッケージ
ECパッケージは、必要な機能がすべて揃ったオールインワンのプラットフォームです。ベースの機能が最初から揃っているため、必要に応じてカスタマイズしつつ使用します。
プログラミングの知識があれば、さらに細かいカスタマイズも可能です。ECサイトを1から作り上げることもでき、フルスクラッチと同様に独自性のあるECサイトにできます。
一方で、導入や運用にかかる費用が非常に高く、初期費用だけでも500万円~1,000万円程度かかるケースもあります。コストと合わせて導入を検討するようにしましょう。
クラウドEC
クラウドECは、クラウドを使ったECプラットフォームです。ベンダーが用意したECサイト構築サービスを使用します。
自社でサーバーを持つ必要がなく、メンテナンスの手間も省ける点が最大のメリットです。導入するだけで、運営が非常に楽になります。セキュリティや運営管理はベンダーがしてくれるため、ECサイトの運営に人員が割けない場合に重宝するでしょう。
ただし、ECパッケージと同じように初期費用がかかる点には注意してください。
フルスクラッチ
フルスクラッチは、既存のシステムを使わずにゼロからECサイトを作る方法です。最も自由度が高く、デザインや機能も好きなようにできます。そのため大規模なECサイトの多くが、フルスクラッチを採用しています。
一方で開発にはプログラミングスキルが求められ、開発時間も膨大になりがちです。時間と手間がかかる分、得られるメリットも大きい作り方といえるでしょう。
ECサイトを作る時に必要なプログラミング言語
ECサイトは様々なプログラミング言語によって作られています。ここでは、以下にわけて必要な言語を紹介します。
- クライアントサイドの言語
- サーバーサイドの言語
- データベースで使う言語
クライアントサイドの言語
クライアントサイドの言語は、ECサイトの見た目や操作性を決定します。ユーザーが直接目にする部分を作るため、使いやすさやデザインかどうかが問われる分野です。主に以下の言語が当てはまります。
- HTML
- CSS
- JavaScript
特にHTMLとCSSは、Webサイトを作るなら必須の言語です。近年はJavaScriptを使って視覚的な要素や動的な要素も入れているため、ECサイトを作るなら身につけておきましょう。
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サーバーサイドの言語
サーバーサイドの言語は、データ処理やユーザーの要求に応えるためのバックエンド部分を担当します。ECサイトの機能性を支える重要な部分です。主に以下の言語が当てはまります。
- PHP
- Ruby
- Java
- Python
中でも初心者向けなのは、PHPです。サーバーサイドで取得した情報を直接HTMLに記述して生成できるため、ECサイトを作る際に使う場面が多い言語になります。
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データベースで使う言語
ECサイトにおける商品情報や顧客データを管理するためには、データベースで使う言語も不可欠です。データを効率的に処理できれば、サイト全体の性能が向上します。代表的なのは、以下の言語です。
- MySQL
- PostgreSQL
SQLは、商品の在庫管理や注文履歴の保存にも使用されています。ECサイトを作るなら必須の言語といえるでしょう。
プログラミング初心者でもできる!ECサイトの作り方
ECサイトをゼロから作る場合、以下の手順で進めてみましょう。1つずつクリアしていけば、初心者でも自分だけのECサイトを作れますよ。
- ECサイトの計画を立てる
- 要件を定義する
- 設計をする
- 開発する
- テスト環境で稼働してみる
- リリースし集客をする
- 継続的な保守と改善をする
Step1.ECサイトの計画を立てる
ECサイトを作るには、事前の計画が重要です。以下を決めて計画を立てるようにしましょう。
- 何を売りたいのか
- ターゲット顧客は誰なのか
- どんなデザインにしたいのか
- 目標の売上はいくらか
- 実現したい機能は何なのか
これらを具体的に書き出しておくと、後の設計に役立ちます。まずはどのようなECサイトをイメージしているのかを形にしてみてください。
Step2.要件を定義する
次に、ECサイトに実装したい機能を洗い出します。代表的なのは、以下の機能です。
- 商品表示一覧
- カート機能
- 決済機能
- 会員登録機能
- レビュー機能
- 比較機能
イメージ上のECサイトから機能を抜き出していけば、簡単に定義できるでしょう。
Step3.設計をする
次に要件定義に基づいて、ECサイトの設計図を作成します。ページ構成や画面遷移、データベースの設計など、具体的なイメージを固めていきましょう。
開発は設計図を元に進めるので、プラモデルの設計図を作るように丁寧に進めていきましょう。この際、デザインも検討しておくと後でスムーズです。
Step4.開発する
設計図を元に、実際にプログラミングでECサイトを構築します。HTMLやCSS、JavaScriptなどのフロントエンドの言語で見た目を作成し、PHPやRubyなどのバックエンドの言語で機能を実装していきましょう。
Step5.テスト環境で稼働してみる
開発が完了したら、テスト環境で実際に動かしてみます。テストを行うことで、バグや不具合を発見し、本番環境でのトラブルを未然に防げるため、非常に重要な工程です。
例えば、ユーザー登録や購入手続きが正常に動作するか、ページの読み込み速度が適切かなどを確認してください。
テスト環境は地味な工程にはなりますが、丁寧にするほど品質の高いECサイトになります。
Step6.リリースし集客をする
ECサイトが完成したら、いよいよリリースです。とはいえ、リリースして終わりではありません。売上目標を達成するには、集客も重要です。特にリリース直後が最も動きがあるため、集客活動の成功がカギを握っています。
SNSやSEO対策を活用して、ターゲットユーザーにリーチしていきましょう。集客力が高いほど、売上に期待できます。
Step7.継続的な保守と改善をする
ECサイトは、開発して終わりではありません。運営していくうえで、継続的な保守と改善をしておきましょう。定期的なメンテナンスを実施し、ユーザーのニーズに合わせて機能をアップデートしていくようにしてください。Amazonや楽天といった大手ECサイトも取り組んでいます。
例えば、サイトのスピード改善や新しい機能の追加など、データを元に改善を繰り返すといった方法があります。PDCAを回し、競合に負けないECサイトにしていきましょう。
ECサイトをプログラミングで作る際の注意点8選
ECサイトをプログラミングで作る際、注意したいポイントがあります。特に以下の8つには気を付けましょう。
- セキュリティ対策を意識する
- ユーザビリティを考慮した設計をする
- モバイル対応させる
- パフォーマンスを最適化する
- データのバックアップを定期的にする
- コードの可読性とメンテナンス性を高める
- 法律や規則を遵守する
- マーケティング対策を立てておく